松尾豊の発言録
松尾豊「日本は圧倒的に負けている」|JSTサイエンスポータル(2024年11月)
この記事について:松尾豊氏が公の場で語った内容を、社長のAIの教科書の運営者がJSTサイエンスポータル 特集「ニッポンAIの明日」第1回についての報道記事を読み、要点を編集してまとめたものです。当サイトが松尾豊氏に取材したものではありません。題や本文の「」は発言の要約で、原文どおりではありません。出典はページの下と「元の出演」にあります。

科学技術振興機構(JST)のサイト「サイエンスポータル」のインタビューです。松尾氏は、生成AIで日本は「圧倒的な差で負けている」と率直に認め、気軽に聞かれる「勝ち筋」はないと述べました。そのうえで、現状を正しく認識し、合理的な手を一つずつ打つしかないとしています。
- いつ
- 2024年11月13日
- どこで
- JSTサイエンスポータル 特集「ニッポンAIの明日」第1回(記事)
- 元の出演
- 元の記事を読む
- 確認
- 報道記事で確認
- テーマ
- 日本、教育、AIインフラ・投資、生き方・価値観
何を語ったか
- 2024年11月13日公開のインタビューで、松尾氏は、大規模な計算機やデータを使って新しい領域を切り開く開発は、今は巨大IT企業しかできず、日本はほぼ太刀打ちできないと述べました
- 2005〜07年の米スタンフォード大学での経験から、この分野は「技術と資本が融合しないと勝てない」と思い知ったと振り返りました。人材やGPU、データといった「兵たん(補給路)」で勝敗が決まる、としています
- 客観的に見れば日本は「圧倒的な差で負けています」と認めたうえで、その現実をしっかり認識することから次の一手が見えると述べました。長期的な視野で技術を作れる人を増やす教育に投資するのは「弱いなりの合理的な戦い方」だとしています
- 松尾研のAI講義は年間2万5000人以上が受講し、受講者は毎年2倍ずつ増えていること、研究室から26社のスタートアップが生まれ2社が上場していること、近い将来に年間100社にしたいことを紹介しました
- 「勝ち筋はなんですか」と気軽に聞かれるが、そんなものはないと述べ、新しい技術に早くキャッチアップする、良い取り組みを真似る、若い人の力を発揮させる場を整える、といった当たり前のことを地道にやるだけだとしました
- 既存のAIを使って企業や役所の業務を効率化したり新しい事業につなげたりすることにも積極的に取り組むべきだとし、AIに関する国の意思決定はかなり速く、良い形で進んでいると評価しています
社長にとってのポイント
松尾氏の「勝ち筋はない。合理的な手を一つずつ打つ」という考え方は、中小企業のAI導入にもそのまま当てはまります。一発逆転の使い方を探すより、「他社の良い使い方を真似る」「新しい機能が出たら早めに試す」「若手に任せる場をつくる」といった地道な手を積み重ねる方が、確実に成果が出ます。
また、松尾氏は「国や組織が駄目でも個人は成長できる」と述べています。会社としての体制が整うのを待たずに、社長や意欲のある社員が先に使い始めてよい、という後押しとして受け取れます。
背景
インタビュー当時、松尾氏は2023年から国の「AI戦略会議」の座長を務めていました。記事では、2024年5月の第9回AI戦略会議で松尾氏が示した資料に、国内企業のDXの遅れが逆にAI活用の伸びしろにつながる、という見方が含まれていたことも紹介されています。
同じ月のPIVOTの番組でも、日本はまず「絶望」から始め、自分たちが弱いと認識することが大事だと話しています。研究室発スタートアップの数は、2026年4月のSusHi Tech Tokyo 2026の時点では42社になっています。
出典:JSTサイエンスポータル「【ニッポンAIの明日 1】生成AIに立ち後れた日本の活路は―スタートアップを生み出す研究者、松尾豊さん」(2024年11月13日)
このページは、松尾豊氏が公の場で話したり書いたりした内容を、社長のAIの教科書の運営者が確かめて要約・編集したものです。 当サイトが松尾豊氏に取材したものではなく、松尾豊氏やその所属先とこのサイトは関係がありません。正確な言い回しは、上の「元の出演」でご確認ください。
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