会社のお金の数字をAIで毎朝つかむ方法|経理の表から社長専用の画面を作り、支払いと入金の見落としをなくす【Claude Code】
2026年10月21日·長谷川 桂介
結論(3行で)
- 経理の表計算シートや会計ソフトの数字をClaude Codeに読ませ、「毎日見たい数字を3つ」伝えると、社長が毎朝見るための1枚の画面が作れます。
- 請求書を読んで支払い予定に並べる、期限が近づいたら知らせる、決算書類の気になる点を一覧にする、のような「読む・並べる・見張る・知らせる」仕事はAIに向いています。
- 振り込み・月の締め・税金の判断のような元に戻せない仕事は人がやり、最初は本物でない見本の数字で試してから使い始めます。
「今月の利益はどれくらいか。月末にお金は足りるか。経理に聞かないと分からない…」
数字は大事だと分かっている。でも、試算表が出てくるのは翌月の半ば。気になることがあるたびに経理の担当者に聞くのも、気が引ける。そんな社長は多いと思います。
それは、あなたが数字に弱いからではありません。数字は経理の表や会計ソフトの中にあって、社長が見たい形に並んでいないだけです。
実は、ここはAIが得意なところです。Claude Codeに経理の表を読ませて「毎日これを見たい」と伝えれば、社長専用の1枚の画面を作ってくれます。支払い期限や入金の遅れを、知らせてもらうこともできます。
この記事では、登録者の数のわりに多くの人に見られている解説動画5本から、パソコンが得意でない社長でも始められるやり方と、任せてよいこと・人がやることの線引きをまとめました。経理の担当者が1〜2人で、数字をつかむのが月に1回になっている会社の社長に向けて書いています。
この記事で手に入るもの
- 経理の表から、社長が毎朝見る画面を作る3つの手順
- そのまま貼れる頼み方の文面
- AIに任せる仕事と、人がやる仕事の分け方
- 使い始める前に確かめる3つのこと
AIは「数字を並べて見張る番頭さん」。判断と支払いは社長がします
昔の商家には、帳場で帳簿を付け、主人に「今月はこれだけ入って、これだけ出ます」と知らせる番頭さんがいました。AIに頼むのは、この番頭さんの仕事です。
- AIの仕事:読む・並べる・突き合わせる・見張る・知らせる
- 社長と担当者の仕事:振り込む・月を締める・取引先に連絡するか決める・税金のことを判断する
解説動画の経営者は、線の引き方を2つの物差しで決めていました。「いつも同じルールで決まるか」と「間違えたときに元に戻せるか」です。どちらも「はい」ならAIに任せ、そうでなければ人がやります。
AIに手伝ってもらうと、こう変わります
| これまで | AIに手伝ってもらうと | |
|---|---|---|
| 今月の利益 | 翌月の試算表を待つ | 毎朝、目標との差と月末の見込みが見られる |
| 支払い期限 | 担当者の記憶とメモ頼み | 3日前・前日・当日に知らせてくれる |
| 入金の遅れ | 気づくのが遅れがち | 期限を過ぎたものだけ、明細と突き合わせて知らせる |
| 決算書類の点検 | 税理士との打ち合わせで初めて気づく | 夜に頼めば、朝には気になる点の一覧ができている |
解説動画の経営者は、毎朝見る画面に「今月の粗利の目標を日割りにした、今日までの計画」「実績」「計画との差」「月末の着地見込み」を並べていました。月に1回は、1年分の予算と実績を月ごとに見る画面を見ています。
まずはこれだけ:3つの手順で始められます
ステップ1:「毎日見たい数字を3つ」決める
いちばん大事なのは、ここです。たくさん並べると、結局見なくなります。
- 今月の売上(または粗利)と、目標との差
- 月末の手元のお金の見込み
- 今週払うもの、期限を過ぎた入金
のように、毎朝これだけ分かれば安心、という数字を3つ決めます。
ステップ2:本物でない見本の数字で、画面を作ってもらう
経理の表と同じ形で、中身の数字だけを架空にした見本を作ります。作業用のフォルダに入れて、こう頼みます。
このフォルダの「見本の数字.xlsx」を読んで、私が毎朝見るための1枚の画面にしてください。
見たいのは、①事業ごとの粗利と目標に対する進み具合、②月末の手元のお金の見込み、③今週払うもの、の3つです。
表にない数字を、推測で足さないでください。分からないところは私に質問してください。
解説動画では、見本の数字で試したところ、30秒ほどで画面ができていました。AIは「月の途中か書かれていないので、日割りの計算はしていません」と、分からないところを正直に返してきたそうです。この「推測で足さないで」の一言が大切です。
ステップ3:見ながら、言葉で直していく
画面ができたら、ブラウザで開いて見ます。
目標との差が赤字のときは、赤い色で目立たせてください。
月末の見込みは、いまの売上のペースで計算したものと、計画どおりの場合の2つを並べてください。
見ているうちに「この切り口でも見たい」が出てきます。それを言葉で足していけば大丈夫です。解説動画の経営者も、6月に作り始め、7月に支払い予定の一覧、8月に経営者用の週のまとめを足して、少しずつ育てていました。
そのまま貼れる頼み方の文面
前のやり方の計算ルールを、まず書き出してもらう
今の表計算シートに、複雑な計算が入っていることがあります。画面を作る前に、ルールを文章にしてもらうと、間違いが減ります。
このフォルダの「月次の集計.xlsx」で使っている計算のルールを、すべて文章に書き出してください。
どのセルの数字を、どう計算して、どこに出しているかを、順番に書いてください。
まだ何も作らないでください。
請求書を読んで、支払い予定の一覧にしてもらう
「受け取り箱」フォルダの請求書を読んで、支払い予定の一覧にしてください。
項目は、取引先・金額・支払い期限・内容です。
書かれた期限が、うちの会社の支払日(毎月25日)より早いものは、印をつけて私に知らせてください。
読めない数字は推測せず、「読めない」と書いてください。
決算書類の気になる点を、一覧にしてもらう
このフォルダの決算書類(PDF)を読んで、税理士との打ち合わせ前に確認したい点を一覧にしてください。
前の期と比べて大きく増えた・減った項目、金額が大きい経費、決まりに合わない可能性があるもの、の3つの点で見てください。
判断はせず、「確認したい点」として書いてください。
税理士の解説動画では、このような点検を手順書(スキル)にして、終業後に「明日の朝までにレポートを作っておいて」と頼む使い方を勧めていました。交際費に大きな1件がある、原価が前の期より大きく増えている、といった点が一覧で出てきます。
うまくいった頼み方は、「今の作業を手順書(スキル)にして」と頼めば、次から一言で同じことができます。
気をつけること:この3つを守れば大丈夫です
1. 最初は、本物でない見本の数字で試す
会社のお金の数字を、いきなりAIに渡す必要はありません。数字だけ架空にした見本で、画面や手順がうまく動くか試してから使い始めます。本物の数字を使う前に、会社としてAIに見せてよい範囲を決めておきます。AIに見せるのは、作業用のフォルダの中だけにしておくと安心です。
2. 振り込みと月の締めは、人がやる
AIには「知らせる」までを任せ、振り込みのボタンは社長か担当者が押します。勘定科目も、初めての取引先のものは、AIに推測させずに人が決めます。解説動画の経営者が実際に経験したミスは、「合っているのに合っていない」と間違って知らせてきたものがほとんどでした。お金を間違って動かしたのではなく、知らせ方の間違いです。元に戻せないことを人がやっていれば、AIが間違えても大きな事故にはなりません。
3. 合言葉は貼らない、税金の判断は税理士に
会計ソフトとつなぐときに出てくるIDや合言葉(シークレット)は、チャットに貼らないでください。解説動画の税理士も、貼ってしまったのは間違いだった、と話していました。税金の判断はAIに任せきりにせず、顧問の税理士に確認します。AIがまとめた数字を、税理士にも見てもらえる形で渡しておくと、話が早く進みます。
よくある質問
会計ソフトとつながないと使えませんか?
つながなくても使えます。会計ソフトから表計算の形で書き出したファイルや、経理の担当者が付けている表を、作業用のフォルダに入れて読ませるだけで始められます。つなぐのは、慣れてからで十分です。
どの会計ソフトでもつなげますか?
解説動画では、クラウドの会計ソフト(freee、マネーフォワード)とつなぐ例が紹介されていました。どのソフトが、どの料金のプランでつなげるかは、各社の案内で確かめてください(この記事では未確認です)。
経理の担当者の仕事がなくなりませんか?
なくなるのは、数字を写したり、期限をメモで追いかけたりする作業です。人がやる仕事(支払い・締め・取引先とのやり取り・おかしな数字に気づくこと)は残ります。担当者がAIの出した数字を確かめる側に回ると、ミスに気づきやすくなります。
費用はどれくらいかかりますか?
Claude Codeを使うには有料のプランが要り、個人向けのProは月20ドル(年払いなら月17ドル)です(2026年10月20日に公式ページで確認)。たくさん使う場合は、上のプランが必要になることがあります。
もっと詳しく知りたい方へ
解説動画に共通していた「経理・財務をAIに任せる型」
- 任せたいのに任せられていない仕事と、頭の中だけにあるチェックのルールを、言葉にする
- 「何から任せたらいいか質問して」と頼み、全部自動・半分自動・人がやる、に分けてもらう
- 作業用のフォルダを1つ決め、AIに見せる範囲を限る
- 見本の数字で1件試す
- 分からないものは推測させず、止めて人に聞かせる
- うまくいったら手順書(スキル)にする。呼ぶときは名前で呼ぶ
- 会計ソフトとつなぐのは、まず数字を読むだけから
- 決まった時間に動かして、朝は結果を見るだけにする
- 元に戻せないことと、最後の判断は人がやる
- ミスが出たら、ルールを足すなど仕組みのほうを直す
動画どうしで意見が分かれていたところ
- 会計ソフトへの入力までAIにさせるか:入力まで任せている人もいれば、「入力はどのみち減っていく仕事。価値があるのは数字を取ってきて分析すること」という税理士もいます。社長が自分で使うなら、まずは数字を見る・点検するほうから始めるのがおすすめです
- 勘定科目をAIに決めさせるか:一般的な科目を提案させ、迷うものだけ聞かせる人と、初めての支払い先は必ず人が決める人に分かれます
- AIの結果を誰が確かめるか:経験のある人が見る、という人と、作るAIと点検するAIを分けて見張らせる、という人がいます
経理の作業そのものを減らしたいときは
領収書の読み取り、仕訳の下書き、入金の突き合わせなど、経理の担当者の作業を減らすやり方は、経理の作業をAIで減らす方法にまとめています。
まとめ:まずは「毎日見たい数字を3つ」書き出してください
- 経理の表をClaude Codeに読ませれば、社長が毎朝見る1枚の画面や、支払い・入金のお知らせが作れます
- AIは読む・並べる・見張る・知らせる。振り込み・締め・税金の判断は人がやります
- 最初は見本の数字で試し、「推測で足さないで」と添えれば、安心して始められます
今日やることは1つだけです。紙に「毎朝これだけ分かれば安心」という数字を3つ書き出してみてください。それが、AIへの最初の頼みごとになります。
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