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東京大学大学院 工学系研究科 教授/日本ディープラーニング協会 理事長

松尾豊のAI予測|「日本の中小企業300万社がAI革命を起こす」

見通し:やや楽観最終更新 2026年10月13日

日本のAI研究の第一人者で、政府のAIに関する有識者会議で座長も務めています。「日本は圧倒的に負けている」と率直に認めたうえで、中小企業や地方が出遅れを逆手に取って一気に追い越す道を示しています。

ひとことで言うと

「AGI(人間並みのAI)はできるに決まっている。日本は出遅れたが、中小企業と現場こそがAIで主役になれる」。紹介する10人の中で、中小企業について正面から語っているのは松尾氏です。

AGIはいつ来るか

2024年1月の講演では、AGIは10年、早ければ5年でできると述べています。さらにその先には、人間をはるかに超えるASIもできるとしています。

出典:ログミーTech(2024年1月26日、GMO渋谷FUTURE 2024での講演)

2026年4月には年数を示さず、人間ができることは遅かれ早かれ、すべてAGIでできるようになる、という言い方をしています。

出典:Business Insider Japan(2026年4月、SusHi Tech Tokyo 2026)

日本は「圧倒的に負けている」

2024年11月には、日本はAIで圧倒的な差で負けていると率直に述べています。楽な勝ち筋はないので、合理的な手を一つずつ打っていくしかない、という立場です。仕事の効率化には、AIを積極的に使うべきだとしています。

出典:JSTサイエンスポータル(2024年11月13日)

中小企業と地方に勝ち目がある

2026年1月の共著『日本経済AI成長戦略』(冨山和彦氏と共著、文藝春秋)では、目次に「日本の中小企業300万社がAI革命を起こす時」という章を立てています。

主な論点は次のとおりです。

  • 出遅れていることを逆に生かし、途中の段階を飛ばして一気に追い越す(リープフロッグ)
  • AIに何をさせるかを考える「問う力」が大事になる
  • AIを使いこなす現場の働き手が、新しい中間層になる

出典:文藝春秋BOOKS(2026年1月23日発売)

日本が勝てる2つの分野

2026年4月の講演では、日本の勝ち目として2つを挙げています。

分野 中身
バーティカルAI 金融・医療など、特定の業界に深く入り込んだAI
フィジカルAI ロボットなど、現実の世界で動くAI

出典:Business Insider Japan(2026年4月)

心配していること

学生が自分でプログラムを書かなくなったことに、危機感を示しています。AIに頼りきると、人が考える力や創造性を失うかもしれない、という心配です。先のことについては「正直、何が起こるかはわからない」とも話しています(同講演)。

言っていることの変化

  • AGIの時期は「5〜10年」(2024年)から、年数を言わない「遅かれ早かれ」(2026年)へ
  • 日本の評価は「負けている」から、中小企業・地方・特定業界に勝ち目を探す方向へ具体的になった

社長が受け取れること

  • 中小企業は「AIの出遅れ組」ではなく、一気に追い越せる側にいる。大企業のような古い仕組みのしがらみが少ないため
  • 自社の業界に詳しいことは、それ自体が強みになる(バーティカルAIの考え方)
  • AIに何をさせるかを決める「問う力」は、業務を一番よく知る社長と現場にある

情報は2026年10月13日時点のものです。数字と発言は、それぞれの出典を開いて確かめたものだけを載せています。 予測は発言した人の見通しであり、そのとおりになることを保証するものではありません。 詳しくは各出典をご確認ください。

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