AIで議事録を自動で作る方法|会議のあと5分で決定事項と宿題がまとまる手順【中小企業向け】
2026年10月18日·長谷川 桂介

この記事で手に入るもの
- 録音から議事録までの4つの手順
- 会議の文字起こしから「決定事項」と「宿題」を取り出す頼み方の文面
- 議事録をAIに作らせるときに、人が必ず見るところ
会議のあとに議事録を書くのは、地味に時間がかかる仕事です。しかも、いちばん大事なのは発言の記録ではなく、何が決まって、誰が、何を、いつまでにやるのかのほうです。
この部分は、AIが得意です。会議の中身を文字にさえしてしまえば、あとはAIに「決まったことと宿題を表にして」と頼むだけで、下書きがすぐにできあがります。
この記事では、特別な議事録ツールを買わなくてもできる、いちばん基本の手順を紹介します。
全体の流れ
議事録づくりは、次の4つに分けると迷いません。
- 録音する(スマホや会議ツールの録画・録音)
- 文字にする(文字起こし)
- 要約する(AIに頼む)
- 決定事項と宿題を整理して、確認して配る(AIに下書きさせ、人が確かめる)
AIに任せるのは3と4の下書きです。1と2は道具に任せ、最後の確認は人がやります。
手順1:録音する
対面の会議なら、スマホの録音アプリで十分です。机の真ん中に置き、全員の声が入るようにします。
オンライン会議なら、会議ツールの録画・録音の機能を使います。
録音の前に、「議事録づくりのために録音します」と参加者に伝えて了解をもらってください。社外の人がいる会議ではとくに大事です。黙って録音すると、あとで信頼を失います。
手順2:文字にする
録音を文字にする方法は、主に次の3つです。
- 会議ツールについている文字起こし・要約の機能を使う オンライン会議のツールには、AIで会議の内容をまとめる機能がついているものがあります。たとえばGoogle Meetでは、Geminiが会議の内容を要約し、メモをGmailで送る「自動メモ生成」が案内されています。ただし「一部の Workspace プランに含まれています」とされていて、どのプランでも使えるわけではありません(確認日:2026年10月18日、出典:Google Workspace「会議のための AI」)。ほかの会議ツールも、使えるプランは各社の公式ページで確かめてください。
- 文字起こしアプリを使う 録音した音声を文字にするアプリやサービスは、無料のものから有料のものまでたくさんあります。
- 自分で要点だけメモする 道具が使えないときは、会議中に箇条書きでメモを取り、それをAIに渡すだけでも、手順3からは同じように進められます。
文字起こしは、聞き間違いが必ず混ざります。人の名前、商品名、数字は特に間違えやすいので、手順4で確認します。
手順3:AIに要約してもらう
文字起こしができたら、ChatGPTやClaudeに貼り付けて、次のように頼みます。【 】の中だけ書き換えてください。
次の文章は、【営業会議】の文字起こしです。参加者は【社長、田中、佐藤】です。
文字起こしには聞き間違いが含まれている可能性があります。
この会議の内容を、次の形でまとめてください。
1. 会議の目的(1行)
2. 話し合ったこと(話題ごとに3行以内)
3. 決まったこと(箇条書き)
4. 決まらなかったこと・持ち越したこと(箇条書き)
文字起こしに書かれていないことは、推測で足さないでください。
はっきりしない部分は「(要確認)」と書いてください。
【ここに文字起こしを貼る】
最後の2行が大事です。AIは、分からないところをもっともらしく埋めてしまうことがあります。「書いていないことは足さない」「はっきりしないところは要確認と書く」と、先に決めておきます。
手順4:決定事項と宿題を表にする
議事録でいちばん役に立つのは、「誰が、何を、いつまでに」の一覧です。手順3の続きで、同じ画面のまま次のように頼みます。
今の会議の内容から、「宿題(次の会議までにやること)」を表にしてください。
列は「やること」「担当者」「期限」「元になった発言」の4つです。
担当者や期限が会議で決まっていないものは、空欄にせず「未定」と書いてください。
最後に、担当者が決まっていない宿題があれば、その数を書いてください。
「元になった発言」の列をつけておくと、確認するときに文字起こしの該当部分を探しやすくなります。
表ができたら、社内向けに配る文章にしてもらいます。
ここまでの内容を、参加者に送る議事録のメールにしてください。
件名は「【10月18日 営業会議】議事録と宿題」としてください。
「決まったこと」と「宿題の表」を先に書き、話し合いの経過はその後ろに短くまとめてください。
手順5:人が確認して配る
AIが作ったものは、下書きです。配る前に、会議に出ていた人が次の3つを確かめてください。
- 決まったことは、本当に決まったことか(「検討する」と言っただけのものが「決定」になっていないか)
- 担当者と期限は合っているか(名前の聞き間違い、日付のずれ)
- 数字は合っているか(金額、件数、日付)
この確認は、慣れれば数分で終わります。白紙から書くより、ずっと早く済みます。
毎回の型を決めておくと、もっと早くなる
毎週同じ会議があるなら、頼み方の文面をメモ帳などに保存しておき、毎回コピーして使ってください。会議の名前と参加者の欄だけ書き換えれば、毎回同じ形の議事録ができます。
議事録の形が毎回そろうと、あとから「あのとき何が決まったか」を探すのも楽になります。議事録を一か所に集めておけば、あとでAIに「この半年で決まったことを一覧にして」と頼むこともできます。
気をつけること
個人情報・機密を入れる前に
会議の中には、社員の評価、お客様の個人情報、取引先の条件など、外に出してはいけない話が含まれることがあります。
- 無料版や個人向けのプランでは、入力した内容がAIの改良に使われる設定になっていることがあります。ChatGPTには「すべての人のためにモデルを改善する」という設定があり、オフにできます(確認日:2026年10月18日、出典:OpenAI ヘルプ「データコントロールに関する FAQ」)。Claudeにも個人向けプランで「モデル改善」の設定があります(確認日:2026年10月18日、出典:Claude ヘルプ)
- それでも、最初は「外に出て困る話が入った会議は、AIに貼らない」と決めてしまうのが安全です
- 人事の会議や、契約条件の会議は、手でメモを取るほうに分けておきます
社内でどこまでAIに入れてよいかは、社員にAIを使わせる前に決める社内ルールで、決め方とひな形を紹介しています。
AIは間違える
文字起こしの聞き間違いに加えて、AIの要約にも間違いが混ざります。発言した人を取り違える、言っていないことを足す、といったことが起きます。だから「書いていないことは足さない」と頼み、最後は人が確かめます。
最終確認は人がする
議事録は、あとで「言った・言わない」になったときの証拠にもなります。AIの下書きをそのまま配らず、会議に出ていた人が目を通してから配ってください。
道具の選び方
議事録専用のサービスはたくさんありますが、最初から買う必要はありません。次の順番で考えると無駄がありません。
- まずは今ある道具で試す:スマホの録音+無料版のChatGPTやClaude
- 使っている会議ツールにAI機能があるか確かめる:契約しているプランで使えるなら、追加の費用なしで済む場合があります
- それでも足りなければ、専用のサービスを比べる
専用のサービスを比べるときは、次の点を見てください。
- 日本語の聞き取りの正確さ(無料で試せるなら、自社の会議の録音で試す)
- 話している人を区別できるか
- 録音や文字起こしのデータがどこに保存され、AIの学習に使われるかどうか
- 社内の人数で使ったときの料金
料金と機能は変わるのが早いので、必ず各社の公式ページで最新の内容を確かめてください。
まとめ
- 議事録づくりは「録音→文字起こし→要約→決定事項と宿題の整理」の4つに分ける
- AIには「書いていないことは足さない」「はっきりしないところは要確認と書く」と先に伝える
- 宿題は「やること・担当者・期限・元になった発言」の表にすると、確認も配布も早い
- 外に出て困る話が入った会議は貼らない。最後は会議に出た人が確かめてから配る
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