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AMI Labs 共同創業者・会長(Executive Chairman)/元Meta チーフAIサイエンティスト

ヤン・ルカンのAI発言録|「LLMだけでは人間並みに届かない」AI研究の第一人者の主張を時系列で

このページについて:ヤン・ルカン氏がインタビュー・講演・自身の発信などで公に語った内容を、社長のAIの教科書の運営者が動画や記事で確かめ、要点を編集して時系列にまとめたものです。当サイトが取材したものではなく、ヤン・ルカン氏やその所属先とこのサイトは関係がありません。「」は発言の要約で、原文どおりではありません。出典は、それぞれの出演のページに載せています。

Lex Fridman「Yann Lecun: Meta AI, Open Source, Limits of LLMs, AGI & the Future of AI | Lex Fridman Podcast #416」 → この出演の要点を読む

見通し:懐疑派の楽観発言の記録 10件最終更新 2026年10月23日

2018年にチューリング賞を受けたAI研究の第一人者で、Metaで12年(うち7年はチーフAIサイエンティスト)を過ごし、2025年末に独立して世界モデルの会社AMI Labsを立ち上げました。LLMだけでは人間並みの知能に届かないと一貫して述べ、AIが人類を滅ぼすという見方には強く反対し、オープンソースを擁護しています。

ルカン氏は世界モデルを開発するAMI Labsの会長で、AI事業の当事者です。発言には自社の事業への期待が含まれていることを踏まえて読んでください。

ひとことで言うと

「今のLLMは便利だが、人間並みの知能への道ではない。次は物理の世界を理解する『世界モデル』で、AIはオープンに開いてこそ安全になる」。AIを恐れる声にも、LLMへの過剰な期待にも、同じくらい強く反論する人です。

ルカン氏は2018年に、ジェフリー・ヒントン氏、ヨシュア・ベンジオ氏とともにチューリング賞を受けた研究者です。Metaに12年在籍し、そのうち7年はチーフAIサイエンティストを務めました。2025年末にMetaを離れ、パリに本社を置くAMI Labsを立ち上げて会長に就いています。

一貫して言っていること

LLMだけでは人間レベルの知能に届かない

2024年2月、ルカン氏はLLMを「人間レベルの知能への道ではない」と述べ(TIME)、同じ年に「物理的な世界を本当には理解していない」と説明しました(Lex Fridman Podcast)。2025年1月のダボス会議では、今のLLMの枠組みの寿命は「たぶん3〜5年」と予測しています(ダボス会議)。2026年4月の大学の講演では、LLMが人間並みに届くことに巨額を賭ける業界の前提を「でたらめ」とまで言いました(ブラウン大学)。

次の主役は「世界モデル」

足りないのは、物理の世界の理解・持続する記憶・推論・計画の4つだと繰り返しています(ダボス会議)。その答えが、行動したあとの世界の状態を予測して計画を立てる「世界モデル」です(ブラウン大学)。2025年11月にはこれを「AIの次の大きな革命」と呼んでMetaを離れ(LinkedIn投稿)、2026年3月には新会社AMI Labsが10.3億ドルを集めました(TechCrunch)。

AIはオープンに開いてこそ安全になる

最大の危険はAIそのものより、独占的なAIによる力の集中だと述べています(Lex Fridman Podcast)。2026年6月には、最先端のAIが少数の企業に集まる「モノカルチャー」を警告し、危ないからと研究を止めるのは「中世の蒙昧主義者」と同じだと述べました(VivaTech)。

AIが人類を滅ぼすという見方には反対

2024年には、AIが人類を滅ぼすという懸念を「ばかげている」とし、悪用への備えは「私の良いAI対あなたの悪いAI」になると説明しました(TIME)。2026年10月にも、AIが突然人類を支配するような筋書きは「SFに近い」とし、AIエージェントの事件は配備のときの注意が足りなかったことが原因だと述べています(ソウル記者会見)。

言っていることの変化

時期 重点
2024年 「LLMは人間レベルへの道ではない」「まず猫レベルを」。オープンソースの擁護を体系的に語る(TIME、Lex Fridman Podcast)
2025年前半 「今のLLMの寿命は3〜5年。次はロボティクスの10年」(ダボス会議)
2025年後半 「バブルなのはLLMで人間並みに届くという思い込み」。Metaを離れAMI Labsを設立(FT Live、LinkedIn投稿)
2026年 AMI Labsの会長として世界モデルを前面に。10月にはAIエージェントの事件を配備の注意不足によるものとし、安全の制約を仕組みに組み込む「目的駆動型AI」を提案(ソウル記者会見)

社長が受け取れること

  • 文章の下書き・要約・問い合わせの一次対応など「言葉で完結する仕事」から任せる。現物を見る判断は、AIの答えを人が確かめる前提で使う
  • AIの道具は数年で入れ替わりうる。1社のサービスに作り込みすぎず、指示文や手順書は自社で持っておく
  • AIエージェントに作業を任せるときは、触れてよい範囲を絞り、送信や支払いなど取り消しにくい操作には人の承認をはさむ
  • 規制や危険性については専門家の意見が大きく割れている。ルカン氏の楽観と、ゲイツ氏のような警戒の両方を見比べて判断する

ヤン・ルカンの発言の時系列

新しいものから順に並べています。

2026年

  1. 2026年10月12日・記者会見「Industrial AI Global Cooperation」(ソウル)/Digital Today(講演)

    ルカン「AIの反乱はSFに近い。安全は仕組みで作り込める」|ソウル記者会見(2026年10月)

    2026年10月12日、ソウルのウェスティン朝鮮ホテルで開かれた産業AIの記者会見での発言を、韓国のDigital Todayが伝えたものです。ルカン氏は、AIが突然人類を支配する筋書きは「SFに近い」と述べ、行動の結果を予測し、決められた目標と安全の制約に従う「目的駆動型AI」を提案しました。

    リスク・規制AIエージェントロボット・フィジカルAI

  2. 2026年6月17日・VivaTech 2026(パリ、聞き手:WIREDのスティーブン・レヴィ氏)(講演)

    ルカン「最先端AIが数社に集まるのは危うい。研究は開け」|VivaTech(2026年6月)

    2026年6月、パリの技術見本市VivaTechのセッション「Beyond Language Models」での発言です。ルカン氏は、LLMは特定の作業では超人的でも本当に知的な機械の土台ではないと述べ、最先端のAIが少数の企業に集まる「モノカルチャー」の危うさと、オープンな研究の大切さを訴えました。

    オープンソースAI企業の競争AGI・超知能

  3. 2026年4月1日・ブラウン大学 Lemley Family Leadership Lecture(講演)

    ルカン「LLMで人間並みに届くという賭けはでたらめ」|ブラウン大学講演(2026年4月)

    2026年4月、米ブラウン大学での講演です。ルカン氏は、言語モデルは物理の世界ではまったく役に立たないと述べ、LLMが人間レベルに届くことに何千億ドルも賭ける業界の前提を「でたらめ」と批判しました。次の主役は、行動の結果を予測して計画する「世界モデル」だとしています。

    AGI・超知能AIエージェント科学・研究教育

  4. 2026年3月9日・TechCrunch(AMI Labsの資金調達)(記事)

    ルカンのAMI Labs、世界モデルに10.3億ドル|TechCrunch(2026年3月)

    2026年3月、ルカン氏が会長を務めるAMI Labsは、調達前の評価額35億ドルで10.3億ドルを集めたと発表しました。当面は収益を求めず、物理の世界から学ぶ「世界モデル」の基礎研究に集中し、論文とコードの多くを公開する方針です。

    AIインフラ・投資AI企業の競争オープンソース

2025年

  1. 2025年12月(報道は12月19日)・本人のLinkedIn投稿/TechCrunch(SNS投稿)

    ルカン「AMI Labsが新会社。私は会長を務める」|LinkedIn投稿(2025年12月)

    2025年12月、ルカン氏はLinkedInの短い投稿で、新会社が「AMI Labs」であり、自分は経営トップ(CEO)ではなく会長(Executive Chairman)を務めると明かしました。CEOには医療AIの新興企業Nablaを率いたアレックス・ルブラン氏が就きます。

    AI企業の競争AIインフラ・投資

  2. 2025年11月(報道は11月20日)・本人のLinkedIn投稿(SNS投稿)

    ルカン「Metaを離れ、AIの次の大きな革命を起こす」|LinkedIn投稿(2025年11月)

    2025年11月、ルカン氏はMetaを2025年末で離れ、新しい会社を立ち上げると発表しました。物理の世界を理解し、記憶を持ち、推論して計画できるAI「Advanced Machine Intelligence(AMI)」を作り、それが「AIの次の大きな革命」になると述べています。

    AI企業の競争科学・研究ロボット・フィジカルAI

  3. 2025年11月6日・FT Future of AI Summit(クイーン・エリザベス工学賞の受賞者座談会)(動画)

    ルカン「バブルなのは、LLMで人間並みに届くという思い込み」|FT Live(2025年11月)

    2025年のクイーン・エリザベス工学賞を受けたジェンスン・フアン氏、ジェフリー・ヒントン氏、フェイフェイ・リー氏らとの座談会です(ロンドン、聞き手はFTのマドゥミタ・ムルギア氏)。ルカン氏は、LLMで作れる応用はたくさんあるのでバブルではないが、今のLLMの延長で人間レベルに届くという思い込みはバブルだと述べました。

    AGI・超知能AIインフラ・投資ロボット・フィジカルAI

  4. 2025年1月23日・世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)「Debating Technology」(講演)

    ルカン「今のLLMの寿命は3〜5年。次はロボットの10年」|ダボス会議(2025年1月)

    2025年1月のダボス会議の討論セッションでの発言を、TechCrunchが伝えたものです。ルカン氏は、今のLLMを中心とする枠組みの寿命は「たぶん3〜5年」と述べ、その間に新しいAIの仕組みが現れると予測しました。次の10年は「ロボティクスの10年」になるかもしれないとも語っています。

    AGI・超知能ロボット・フィジカルAI科学・研究

2024年

  1. 2024年3月7日・Lex Fridman Podcast(動画)

    ルカン「LLMは物理の世界を理解していない」|Lex Fridman Podcast(2024年3月)

    人気ポッドキャスト「Lex Fridman Podcast」への出演です。ルカン氏は、LLMは物理的な世界を理解していないと述べ、人間レベルのAIを目指すなら「生成AIという考えを捨てよ」と研究者に呼びかけました。最大の危険は、独占的なAIによる力の集中だとしています。

    オープンソースAGI・超知能リスク・規制科学・研究

  2. 2024年2月13日・TIME(インタビュー)(記事)

    ルカン「LLMは人間レベルの知能への道ではない」|TIME(2024年2月)

    米誌TIMEのインタビューです(取材は2024年1月26日)。ルカン氏は、LLMは現実世界を理解しておらず推論もできないので「人間レベルの知能への道ではない」と述べ、AIの未来はオープンソースであるべきだと主張しました。

    AGI・超知能オープンソースリスク・規制

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情報は2026年10月23日時点のものです。数字と発言は、それぞれの出典を開いて確かめたものだけを載せています。 予測は発言した人の見通しであり、そのとおりになることを保証するものではありません。 詳しくは各出典をご確認ください。

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