社長のAIの教科書無料相談

Safe Superintelligence Inc.(SSI)共同創業者・CEO(元OpenAI共同創業者・チーフサイエンティスト)

イリヤ・サツケバーのAI発言録|「AIは人ができることをすべてできるようになる」SSI CEOの主張を時系列で

このページについて:イリヤ・サツケバー氏がインタビュー・講演・自身の発信などで公に語った内容を、社長のAIの教科書の運営者が動画や記事で確かめ、要点を編集して時系列にまとめたものです。当サイトが取材したものではなく、イリヤ・サツケバー氏やその所属先とこのサイトは関係がありません。「」は発言の要約で、原文どおりではありません。出典は、それぞれの出演のページに載せています。

Dwarkesh Patel「Ilya Sutskever – We're moving from the age of scaling to the age of research」 → この出演の要点を読む

見通し:安全重視の研究者発言の記録 10件最終更新 2026年10月23日

OpenAIの共同創業者で、チーフサイエンティストとして研究を率いた人物です。2024年にOpenAIを離れ、「安全な超知能」だけを目指す会社SSIを創業しました。AIはいずれ人ができることをすべてできるようになると述べる一方、今のAIは評価テストの成績ほど実際の経済効果が出ておらず、データと規模を増やすだけの時代は終わり「研究の時代」に戻ったと主張しています。

サツケバー氏はAI企業Safe Superintelligence Inc.(SSI)のトップで、AI事業の当事者です。発言には自社の事業への期待が含まれていることを踏まえて読んでください。

ひとことで言うと

「AIはいずれ人ができることをすべてできるようになる。だが今のAIは学んだことの応用が下手で、データと計算を増やすだけでは足りない。安全をいちばんの技術課題として解くべきだ」。人前に出ることは少なく、出るたびに業界の見方を変える発言をしてきた研究者です。

サツケバー氏はトロント大学でジェフリー・ヒントン氏に学び、OpenAIの共同創業者・チーフサイエンティストとして研究を率いました。2023年11月のアルトマンCEO解任騒動では取締役として解任に加わり、直後に後悔を表明しています。2024年5月にOpenAIを離れ、翌6月に「安全な超知能」だけを目指すSafe Superintelligence Inc.(SSI)を共同創業しました。2025年7月から正式にCEOを務めています。SSIの公式サイトでは、2026年10月23日時点で製品やモデルの公開は告知されていません。

一貫して言っていること

AIはいずれ、人ができることをすべてできるようになる

2025年6月、母校トロント大学のスピーチで、AIはいつか「私たちができることをすべて」できるようになると述べました。脳は生物のコンピュータなので、デジタルの脳にできない理由はない、という説明です(トロント大学スピーチ)。2023年7月には、超知能は「この10年のうちに」来るかもしれないと書いています(Superalignment)。

今のAIの弱点は「信頼性」と「応用の下手さ」

2023年3月、AIが期待外れに終わるとしたら原因は「信頼性」だと述べました(Dwarkesh Podcast 2023)。2025年11月には、モデルは評価テストでは賢いのに経済への影響がずっと遅れていると指摘し、その理由として、人間に比べて学んだことを別の場面に生かす力(汎化)が劇的に下手だと説明しています(Dwarkesh Podcast 2025)。

データと規模を増やすだけの時代は終わった

2024年12月、「いまの形の事前学習は間違いなく終わる」と述べ、インターネットは1つしかなく、データはAIの「化石燃料」だとたとえました(NeurIPS講演)。2025年11月には、2020〜2025年は「規模拡大の時代」だったが、計算が巨大になった今は再び「研究の時代」に戻ったと語っています(Dwarkesh Podcast 2025)。

安全は最重要の技術課題。商業の圧力から切り離す

2023年にOpenAIで、人より賢いAIを制御する研究チームを共同で率いました(Superalignment)。2024年に創業したSSIは「目標は1つ、製品も1つ」とし、短期の商業的な圧力から安全と進歩を切り離す事業の形にしています(SSI創業)。2025年11月には、AIを前もって少しずつ世に出すことをより重視するようになったと述べました。

AIから目をそらさず、自分の目で見る

2025年6月のスピーチでは、「政治に関心がなくても、政治はあなたに関心を持つ」という言葉を引き、AIも同じだと述べました。今の最良のAIを使って何ができるかを自分の目で確かめ、直感を持つことが大事だと語っています(トロント大学スピーチ)。

言っていることの変化

時期 重点
2023年 「次の単語の予測は現実の理解」と規模拡大を支持。一方で「超知能はこの10年で来るかもしれない」と安全研究のチームを率いる(Dwarkesh Podcast 2023、Superalignment)
2023年11月〜2024年5月 アルトマンCEO解任騒動に加わり、直後に「深く後悔」。2024年5月にOpenAIを去る(X投稿、退社)
2024年後半 超知能だけを目指すSSIを創業。「事前学習は終わる」「データは化石燃料」(SSI創業、NeurIPS講演)
2025年 正式にCEOに。「AIは人ができることをすべてできるようになる」と言い切る一方、「今のAIは汎化が下手」「研究の時代に戻った」。人のように学ぶAIまで5〜20年(トロント大学スピーチ、Dwarkesh Podcast 2025)
2026年 NVIDIAと提携し、計算能力を約10倍に。「規模を大きくする価値のある研究がある」(NVIDIAとの提携)

社長が受け取れること

  • AIの評価テストの成績と、自社の仕事で役に立つかは別もの。導入前に、自社の実際の書類や作業で試してから決める
  • AIは「教えた場面ではできるのに、少し違う場面で失敗する」ことがある。新しい種類の仕事に使い始めるときは、最初の数週間は人が全件確認する
  • AIの話を聞き流さず、社長自身が最新のAIを月に一度は触ってみる。本人も「自分の目で見て直感を持つこと」を勧めている
  • 過去の判断の失敗にこだわらず、「今の状況で次の最善手は何か」を考える。本人がスピーチで勧めた心の持ち方は、AI導入の方針転換にもそのまま使える

イリヤ・サツケバーの発言の時系列

新しいものから順に並べています。

2026年

  1. 2026年7月27日・NVIDIA 発表「Ilya Sutskever's Safe Superintelligence Inc. and NVIDIA Announce Long-Term Strategic Partnership」(記事)

    サツケバー「規模を大きくする価値のある研究がある」|NVIDIA提携(2026年7月)

    SSIとNVIDIAの長期戦略提携の発表です。NVIDIAがSSIに出資し、SSIはNVIDIAの次世代基盤「Vera Rubin」で計算能力を約10倍にする見込みです。サツケバー氏は「規模を大きくする価値のある研究がある。NVIDIAの大きなコンピュータでそれができる」とコメントしました。

    AIインフラ・投資AI企業の競争

2025年

  1. 2025年11月25日・Dwarkesh Podcast(ドワーケシュ・パテル)「Ilya Sutskever — We're moving from the age of scaling to the age of research」(動画)

    サツケバー「規模拡大から研究の時代へ」|Dwarkesh Podcast(2025年11月)

    SSIのCEOとして出演した対談です。サツケバー氏は、AIは評価テストでは賢いのに経済への影響がずっと遅れていると指摘し、その根本には人間より学んだことの応用(汎化)が劇的に下手という問題があると述べました。2020〜2025年の「規模拡大の時代」は終わり、「研究の時代」に戻ったと語っています。

    AGI・超知能科学・研究経済・お金リスク・規制

  2. 2025年7月3日・Safe Superintelligence Inc. 公式サイト「Updates」(社員・投資家へのメッセージ)(記事)

    サツケバー「何をすべきかは分かっている」|SSI公式(2025年7月)

    SSIの公式サイトに載った、社員と投資家へのメッセージです。共同創業者のダニエル・グロス氏が離れ、サツケバー氏が正式にCEOになったことを伝え、買収したい会社があるとのうわさについては「自分たちの仕事をやり遂げることに集中する」と表明しました。

    AI企業の競争AGI・超知能

  3. 2025年6月6日・トロント大学 名誉博士号授与式でのスピーチ(講演)

    サツケバー「AIはいずれ人ができることをすべてできる」|トロント大学(2025年6月)

    母校トロント大学から名誉博士号を受けた際の約10分のスピーチです。サツケバー氏は、AIはいつか「私たちができることをすべて」できるようになると述べ、その根拠を「脳は生物のコンピュータだから」と説明しました。AIから目をそらさず、自分の目で見て直感を持つことを卒業生に勧めています。

    AGI・超知能仕事・雇用生き方・価値観教育

2024年

  1. 2024年12月13日・NeurIPS 2024(国際学会、カナダ・バンクーバー)講演(Maginativeの報道)(講演)

    サツケバー「データはAIの化石燃料。事前学習は終わる」|NeurIPS(2024年12月)

    AI研究の国際学会NeurIPSでの講演です。サツケバー氏は、学習用のデータには限りがあるので今の事前学習のやり方は終わると述べ、インターネットは1つしかなく、データはAIの「化石燃料」だとたとえました。次の世代のAIはエージェントとして動き、推論するようになり、推論するほど予測しにくくなると語っています。

    科学・研究AIエージェントAGI・超知能

  2. 2024年6月19日・Safe Superintelligence Inc. 公式サイト(創業の発表)(記事)

    サツケバー「目標は1つ、製品も1つ。安全な超知能だけを作る」|SSI創業(2024年6月)

    OpenAIを離れたサツケバー氏が、新会社Safe Superintelligence Inc.(SSI)の創業を公式サイトで発表しました。「目標は1つ、製品も1つ:安全な超知能」とし、安全と進歩を短期の商業的な圧力から切り離す事業の形をとると宣言しています。

    AGI・超知能リスク・規制AI企業の競争

  3. 2024年5月14日(米国時間)・本人のX投稿(Voicebot.ai報道)(SNS投稿)

    サツケバー「約10年を経てOpenAIを去る」|X投稿(2024年5月)

    サツケバー氏がOpenAIを退社すると発表したX投稿です。会社の歩みを「奇跡としか言いようがない」と振り返り、OpenAIは安全で有益なAGIを作ると確信していると書きました。次は「個人的にとても意味のあるプロジェクト」に移ると予告しています。

    AI企業の競争

2023年

  1. 2023年11月20日・本人のX投稿(Tech Startups報道)(SNS投稿)

    サツケバー「取締役会の行動に加わったことを深く後悔」|X投稿(2023年11月)

    OpenAIの取締役会がサム・アルトマンCEOを突然解任した騒動の最中の投稿です。取締役の一人だったサツケバー氏は、解任に加わったことを「深く後悔している」と書き、会社を一つにまとめるためにできることは何でもすると表明しました。

    AI企業の競争生き方・価値観

  2. 2023年7月5日・OpenAI 公式ブログ「Introducing Superalignment」(ヤン・ライケ氏と共著)(記事)

    サツケバー「超知能はこの10年で来るかもしれない」|OpenAI(2023年7月)

    サツケバー氏とヤン・ライケ氏が連名で書いたOpenAIの発表です。人より賢いAI(超知能)は「この10年のうちに」来るかもしれないとし、その制御の中核課題を4年で解くため、確保済みの計算資源の20%をあてる新チーム「Superalignment」を立ち上げると発表しました。

    AGI・超知能リスク・規制科学・研究

  3. 2023年3月27日・Dwarkesh Podcast(ドワーケシュ・パテル)(動画)

    サツケバー「次の単語の予測は現実の理解だ」|Dwarkesh Podcast(2023年3月)

    OpenAIのチーフサイエンティストだった時期の対談です。サツケバー氏は、次の単語を予測する仕組みでも人間を超えうると述べ、「うまく予測するとは、その言葉を生んだ現実を理解すること。統計ではない」と主張しました。AIが期待外れになるとしたら原因は信頼性だとも語っています。

    AGI・超知能科学・研究経済・お金

テーマ別に見る

AGI・超知能7件

情報は2026年10月23日時点のものです。数字と発言は、それぞれの出典を開いて確かめたものだけを載せています。 予測は発言した人の見通しであり、そのとおりになることを保証するものではありません。 詳しくは各出典をご確認ください。

全員の予測を並べた結論は → AI将来予測

うちの会社なら、どこからAIを入れるべきか

社員数や業種をうかがったうえで、最初に手をつけると効果が出やすい業務と進め方をお伝えします。まだ何も決まっていなくて構いません。

無料でAI導入の相談をする

ほかの人の発言録