社長のAIの教科書無料資料
実践ログ使うもの:Claude Code

YouTubeの台本の下書きをAIで作る。費用の実測と、AIと人の分担、失敗した4つのこと

YouTubeの台本の下書きをAIで作る。費用の実測と、AIと人の分担、失敗した4つのこと

2026年11月6日·長谷川 桂介

動画を出し続けたいのに、台本づくりが追いつかない。うちは税金の話の動画で、AIに台本の下書きまでを任せ、人が読んで直す形にしました。費用は10月19日時点の実測で1本1.5〜2ドル。AIと人の分担、まとめて作って費用に驚いた話、人が直した原稿を守る決まりまで、そのまま書きます。

結論(3行で)

  • 動画の台本は、AIに下書きまで任せ、人が読んで直す分担にしています。テーマの番号を伝えると、本編・事実確認・図解の指定まで入った下書きがGoogleドキュメントに届きます。
  • 費用は10月19日時点の実測で1本1.5〜2ドルです。AIの賢さを工程ごとに使い分ける前は、1本5〜6ドルかかっていました。
  • 必要な本数だけ作り、人が直した原稿はAIに上書きさせません。人の指摘は、次の下書きから効くようにルールへ足していきます。

「次の動画の台本、まだできていないのか…」

動画を続けて出そうとすると、いちばん重いのは撮影より台本だったりします。テーマを決めて、調べて、話す順番を組み、言い回しを整える。1本ならできても、続けるとなると大変です。

うちも同じ悩みがありました。YouTube「社長の資産防衛チャンネル」は税金の話を扱うので、数字や制度の間違いも許されません。そこで下書きまでをAIに任せ、人は読んで直すことに集中する形にしました。

この記事は、動画やセミナー、連載のように「長い原稿を続けて作る仕事」がある社長に向けて書いています。

この記事で手に入るもの

  • 台本づくりの、AIと人の分担
  • 実測した1本の費用と、費用を3分の1ほどに下げた考え方
  • 実際に失敗した4つのことと、その直し方
  • そのまま使える頼み方の文面

うちの場合:番号を伝えると、下書きが届く

いまの流れはこうです。テーマの候補は表に並べてあり、わたしはその番号を伝えるだけです。

番号を伝えてから、台本の下書きが届くまで
  1. テーマの番号を伝える作る分だけ、人が選ぶ
  2. AIが本編を書く2人の掛け合いで、5,000字前後
  3. AIが調べ直す制度の名前や数字をWebで確かめる
  4. 長さを整える決めた字数に収める
  5. 図解を入れる図の指定と画像を原稿に入れる
  6. ドキュメントで届く話す人ごとに色分けされた下書き

運営者の会社の仕組み。文字数は読み上げで約13分の想定

あいさつや締めの言葉のように毎回同じ部分は、AIに書かせず固定しています。AIが書くのは毎回変わる本編と画像の指定だけです。考え方は週1回のメルマガの記事と同じです。

たとえるなら、AIは下調べまでしてくれる新人の書き手です。速くて手も抜きませんが、最後に読むのは人です。

AIと人の分担:人の仕事は「選ぶ」と「直す」

台本づくりの、AIと人の分担

AIに任せる

  • 本編の下書き過去の原稿の型に合わせて書く
  • 事実確認Webで調べ直して、出典を残す
  • 長さの調整決めた字数に収める
  • 図解の指定図と画像を原稿に入れる

人がやる

  • テーマを選ぶどの番号を、何本作るか
  • 読んで直す原稿の責任者が中身と言い回しを見る
  • ルールに戻す直した理由を、次の下書きに効かせる

運営者の会社の分担

大事なのは3つ目です。原稿の責任者が直した理由を、そのままAIのルールに足していきます。すると同じ指摘が減っていきます。

たとえば、2026年10月だけで4回、責任者の指摘をルールに足しました。その一部がこちらです。

  • 冒頭で結論を全部言わない
  • 説明する人は2〜3文のかたまりで話し、短い一問一答を続けない
  • スライドの文字を読み上げず、図の前で「この図を見てください」と呼び込む

新人に一度教えたことを、次からずっと守ってもらうようなものです。

かかった費用:1本1.5〜2ドル(10月19日時点の実測)

費用は、AIの会社の管理画面に出る金額で確かめました。

台本1本あたりのAIの費用(実測)
  • 5〜6ドル工程ごとの使い分けをする前
  • 1.5〜2ドル工程ごとに使い分けたあと

2026年10月19日時点の実測。1ドル150円で計算すると約750〜900円と、約225〜300円

下げ方は単純です。賢くて高いAIは、質に効く工程だけに使うようにしました。

工程 使うAI 理由
本編を書く 上位 台本の質そのものだから
事実確認 上位 税金の話で間違えられないから
会話の細かさの調整 上位 下位では、かえって悪くなったから
長さの調整 下位 字数を整える作業だから
図解や冒頭の部分修正 下位 直す範囲が小さいから
画像の判定 下位 判断が単純だから

なお、この金額を測ったあとで本編の字数やルールを変えています。いまの基準での1本の費用は、測り直して報告します。 人が書いていたころと比べて何時間減ったかも、測っていないのでここには書きません。

うまくいかなかった4つのこと

  • まとめて47本作ろうとして、費用に驚いた:候補の表に並んでいた47本を一度に作り始め、費用を見て止めました。いまは「必要な番号の分だけ作る」が決まりです。下書きは作りおきしても、中身が古くなることもあります
  • 話の入りが唐突だった:字数を減らすために、聞き手の最初の一言がいきなり質問になっていました。読むと頭に入ってきません。「なぜ今それを聞くのか」を1〜2文置いてから聞くルールにしました。字数を削るなら、本編の重なりからです
  • 図解がワンパターンだった:箱に文字を並べた図ばかりになりました。人が作った原稿の図を調べて型を増やし、1本の中で型を変えるルールにしました
  • 人が直した原稿を、上書きしそうになった:新しいルールを過去の原稿にまとめて当てたとき、ちょうど責任者が直していた3本がありました。上書きする前に確かめる仕組みが働いて止まり、無事でした。いまは責任者が直した12本を、自動で直す対象から外しています
台本をAIに任せるときの決まり
  • 作るのは指定した分だけまとめて作らない
  • 人が直した原稿は上書きしない上書きの前に、最後に直した人を確かめる
  • AIの事実確認で終わりにしない人が読んでから次へ進める
  • 指摘はルールに足す同じ直しを繰り返さない

運営者の会社の決まり

まずはこれだけ:3ステップ

自動の仕組みは、あとからで大丈夫です。ふだんのAIとの会話で試せます。

  1. 手本を1本選ぶ:自分の話し方に近い、過去の原稿や文字起こし(話した言葉を文字にしたもの)を用意する
  2. テーマを1つ渡して下書きを頼む:下の文面をそのまま使えます
  3. 直した理由をAIに伝える:「次からこう書いて」と伝えて、ルールとして残す

頼み方の文面

そのまま貼って使えます。

これから渡す原稿を手本に、次のテーマで動画の台本の下書きを書いてください。
テーマ:(ここに書く)
長さ:読み上げて10分くらい
冒頭で「なぜこの話を聞くべきか」を伝えてください。ただし結論は全部言わないでください。
この台本に出てくる制度の名前と数字を、公式の情報で調べ直してください。
確かめられたものには出典を付け、確かめられないものは「未確認」と書いてください。
わたしが直したところと、直した理由を伝えます。
次の下書きから守るルールとして、短い箇条書きにまとめてください。

気をつけること

いちばん大事なのは、下書きをそのまま使わないことです。AIの事実確認は万能ではありません。とくに税金や法律のように間違いが大きな影響を持つ話は、人が読み、必要なら専門家に確かめます。

YouTubeに出すときの決まりも確かめました。YouTubeの公式ヘルプでは、台本づくりにAIを補助として使うことは、開示が要らない例に入っています。一方で、実在の人が言っていないことを言っているように見せる映像など、本物のように見えるものは開示が必要です(確認日:2026年11月6日、出典:YouTube ヘルプ:AIで作ったり改変したりしたコンテンツの開示について)。

もっと詳しく知りたい方へ

使っている道具

仕組みは、パソコンで作業をさせる道具のClaude Codeに頼んで作りました。動くAIはClaudeです。上位はClaude Opus 5、下位はClaude Sonnet 5で、料金はちょうど2.5倍ちがいます(確認日:2026年11月6日、出典:Claude 公式「Pricing」)。

この費用は、Claudeの月額プランとは別に、使った分だけ払う形の料金です。

調べ直しの費用

調べ直しは費用が重くなりがちです。Webで調べた結果も、AIが読む量に加わるからです。短い動画の原稿を測ったときは(2026年8月19日)、調べ直しが費用の約7割でした。うちは税金の話なので、それでも省いていません。

文字数の調整でつまずいたこと

長さの調整を上位のAIに任せたところ、字数を数え直すことに力を使い切り、本文が空のまま返ってきたことがありました。そこで、長さの調整は下位のAIに任せ、考える量も抑える設定に変えました。

まだ終わっていないこと

  • いまの基準での費用を測り直す
  • 10月30日に足したルールを、過去の原稿に当て終える(11月1日時点の記録では途中です)

図解の型の選び方は、別の回でくわしく書きます。

よくある質問

Q. 下書きはそのまま撮影に使えますか? A. うちは使いません。原稿の責任者が読んで直します。

Q. 手本の原稿がなくても作れますか? A. 作れますが、手本があるほうが話し方が近づきます。自分が話した動画の文字起こしを手本にしても大丈夫です。

Q. 毎月の費用はいくらくらいですか? A. 作る本数で変わります。使った分だけの料金なので、まず1本作って、管理画面で金額を見るのが確実です。

まとめ

  • 台本は、AIが下書きまで、人が選んで直す。直した理由はルールに足して、次の下書きから効かせる
  • 費用は10月19日時点の実測で1本1.5〜2ドル。賢くて高いAIは、質に効く工程だけに使う
  • 作るのは必要な分だけ。人が直した原稿は上書きしない

今日、まずは手元の原稿を1本選び、次に話したいテーマを1つ添えて「これを手本に台本の下書きを書いて」とAIに頼んでみてください。出てきた下書きのどこを直したくなるかが、そのまま次のルールになります。

会社全体でAIを使い始める順番はAI導入の進め方に、AIに頼む仕事の型はClaude Code活用術にまとめています。

前の記事:AIとの会話を、要約される前に丸ごと自動で残す

朝起きたら、AI社員から報告が届いている会社へ

Claude Code・Slack・Obsidian・Mac miniなど14の道具の目的と費用、30日でつくる手順、そのまま使える業務レシピ12本。社員7人の会社の運営者がいま使っている構成を、無料のPDF(58ページ)でお送りします。

無料で「AIエージェント環境 完全ガイド」を受け取る

社長の実践ログの記事

実践ログ使うもの:Claude Code

AIとの会話を、要約される前に丸ごと自動で残す。振り分け方・題の付け方と、失敗した4つのこと

AIとの長い会話は、途中で古い部分が自動で要約され、細かい決めごとが消えていきます。うちは「要約される直前に、会話の全文を自動でファイルにする」仕組みを作り、2026年10月から使っています。保存先の振り分け方、あとで探せる題の付け方、うまくいかなかった4つのことまで、実際の運用をそのまままとめました。

2026年11月5日

実践ログ使うもの:Claude Code

AIとの会話を「会社の記憶」に。Obsidianの第2の脳にまとめて、AIに続きから読ませる

AIに仕事を頼むたびに、前に話したことをまた一から説明していませんか。うちはAIとの会話を要約せずに自動で残し、メモのアプリObsidianの「第2の脳」に1か所でまとめて、AIが続きから読める形にしました。中の分け方、かかった費用、つまずいたところまで紹介します。

2026年11月4日

実践ログ使うもの:Claude Code

AI社員を増やす前に、6人の組織図と「やってよいこと表」を先に決めた

AIに任せる仕事を思いつくまま足していったら、係が11にふくらみ、誰が何をしているのか分からなくなりかけました。そこで2026年10月25日、AI社員を6人にまとめ、それぞれが「読めるもの・書けるもの・してはいけないこと」を表にして先に決めました。組織図、役割の表、増やすときの条件、承認の流れまで、実際の設計書から紹介します。

2026年11月1日