Dify 社内チャットボットの作り方|就業規則やマニュアルを登録して、資料にもとづいて答える問い合わせ係を作る方法

2026年10月23日·長谷川 桂介
出典:YouTubeの解説動画5本(発信者4人)·動画の確認
社員やお客様から同じことを何度も聞かれて、そのたびに仕事が止まる。そんなときに、Difyに社内の資料を登録して、その中身をもとに答えるチャットボットを作るやり方を、評判の解説動画から集めて見比べました。
結論(3行で)
- Difyでは、就業規則やマニュアルのPDFを「ナレッジ」に登録し、質問に近い部分を探してからAIに答えさせる仕組みを、プログラムを書かずに組めます。
- 質問をテーマごとに振り分けたり、資料にない質問には「答えられません」と返したりする分かれ道も、部品をつなぐだけで作れると紹介されています。
- 外注する前に自分で試作して、どれくらい正しく答えるかを確かめる使い方が勧められています。
「その件、前にも説明したんだけどな…」
社内の決まりや商品のこと、手続きのやり方。同じ質問が何度も届いて、そのたびに手が止まる。答えは資料のどこかに書いてあるのに、探して説明するのはいつも同じ人、ということはないでしょうか。
こうした「資料を見ながら答える仕事」を、AIに任せる仕組みがあります。Dify(ディファイ)は、プログラムを書かずにAIの道具を組み立てられるサービスです。この記事では、Difyで「社内の資料をもとに答える問い合わせ係(チャットボット)」を作るやり方を、解説動画から集めてまとめました。
なお、ここで取り上げる動画は2024〜2025年に公開されたものです。画面の見た目や料金のしくみは、今とは違っている場合があります。
外注する前に、まず自分で試作して確かめる
自社の情報をもとにお客様の問い合わせに答える仕組みは、これまでは作るのに専門の技術が要りました。にゃんたさんは、外注しようとすると、できるかどうかを確かめる段階だけで300万〜500万円ほどかかることがあると話しています。うまくいくか分からないうちに、その額を払うのは難しいという指摘です。
そこで紹介されているのがDifyです。プログラムを書かなくてもチャットボットを作り、外の人に使ってもらえる形にできます。にゃんたさん自身はプログラムを書ける立場ですが、それでも小さなチャットボットを作るのは手間なので、Difyで先に作って答えの正しさを見る使い方がよいと話しています。
「ちゃちゃっとチャットボット作ってどれぐらい精度出るのかなってのを確認する」
つまり、いきなり本番の仕組みを発注するのではなく、まず社内で試作して「この資料なら、このくらい答えられる」と見てから次を考える、という順番です。
資料を「ナレッジ」に登録して、近い部分を探してから答えさせる
資料を読んで答える仕組みは、「ラグ(RAG)」と呼ばれています。にゃんたさんは、お客様や別の部署から聞かれたときに、書類から必要なところを探して答える、という仕事にこの仕組みが合うと説明しています。
Difyでの流れは、大きく2つです。
- 資料を登録する。 画面の「ナレッジ」から、答えのもとにしたいPDFなどを登録します。登録した資料は小さな固まりに分けられ、質問に意味の近い固まりを探せるようになります
- チャットボットに「知識を探す部品」を入れる。 「チャットフロー」という作り方で、AIが答える前に、ナレッジから関係する部分を探す部品を間に入れます。探した部分をAIへの指示に組み込んで答えさせます
にゃんたさんの動画では、架空の会社の内部資料(PDF)を登録し、製品について聞くと資料をもとに答え、どの部分を参照したかも画面で確かめられる様子が映っています。探してくる固まりの数を増やすと答えやすくなる一方、AIに渡す文章が増えて費用も上がるので、試しながら調整する必要があるとも話しています。
PIVOTの動画に出演している若松さんも、同じ形を見せています。AIにそのまま答えさせる前に「知識検索」の部品を間に入れ、例として就業規則を登録し、それを参照してから答えさせるという使い方です。部品を足していけば、ネット検索や文章のまとめなど、できることを増やせると説明しています。
質問をテーマごとに振り分け、資料にない質問には答えない
問い合わせの中身がいろいろあるときは、最初に質問を仕分ける作り方も紹介されています。
さとりの世界一やさしいAI教室の動画では、「質問分類器」という部品を最初に置き、質問を「機能について」「料金について」「準備の仕方について」「その他」に分けています。テーマごとに別の資料をつないでおき、それぞれの資料を探して答える流れです。うまく答えないときは、どの部品で止まったかを画面で確かめて直せる、と説明しています。
にゃんたさんの別の動画でも、同じような分かれ道が出てきます。質問を3つに分け、1つ目は登録した資料を読んで答え、2つ目はネット検索を使って答え、どちらでもない質問にはこう返す設定です。
「その質問には答えられません」
社内の問い合わせ係として使うなら、この「答えられないものは答えない」という出口を用意しておくことが、知ったかぶりの回答を減らす工夫になります。にゃんたさんは、こうした分かれ道はプログラムで作ると面倒だが、Difyなら簡単に確かめられると話しています。
資料が少ないなら、全部まとめて渡すほうがよいこともある
資料から近い部分を探す方式が、いつもいちばんよいとは限らないという話もあります。
いけともchの池田さんは、自分の研修で話した内容を文字起こしして動画ごとに要約し、「学びたいこと」を入れると関係する研修を答える道具を作っています。このとき、資料から近い部分を探す方式と、要約を全部AIへの指示に入れてしまう方式の2つを試したそうです。今回の質問では、全部入れたほうが的確だったと話しています。
「プロンプトに全部含めちゃってる方が精度が高いですよね」
全部入れると、そのぶんAIに渡す文章が長くなり、費用がかかります。池田さんは、安いGeminiのモデルを使えば1回2円ほどだったと計算し、質が上がるなら受け入れられると判断しています(金額は動画の公開時点の話です)。資料の量と、1回あたりの費用を見比べて選ぶ、という考え方です。
「まずこちらに聞いて」と、社内で回す
作った問い合わせ係は、URLを共有すれば社内の人に使ってもらえます。にゃんたさんは、いろいろな人から同じことを聞かれて仕事が止まるなら、よく聞かれることを文章にして登録し、URLをみんなに共有する運用を挙げています。
「私に質問する前にまずこのチャットボットを使ってください」
ただし、にゃんたさんは、資料を読んで答える仕組みはうまくいかない場合もあると付け加えています。登録した資料に書いていないことや、探し方がずれたときは、思ったように答えません。いきなり全社に配るより、身近な数人で試して、答えのずれを見ながら資料や設定を直していく進め方が合いそうです。
URLで配るときの注意(誰でも開けてしまう点や、入力した内容の扱い)は、Difyで作った道具を社員に配る・公開するときの決まりにまとめています。
まとめ
- Difyでは、社内の資料を「ナレッジ」に登録し、質問に近い部分を探してから答えさせる問い合わせ係を、プログラムを書かずに作れると紹介されています
- 質問をテーマごとに振り分けたり、資料にない質問には「答えられません」と返したりする分かれ道も、部品をつなぐだけで組めます
- 資料が少なければ、全部まとめてAIに渡すほうが的確だった例もあります。費用との見比べが大事です
- 外注する前に自分で試作し、どれくらい正しく答えるかを確かめてから次を考える、という順番が勧められています
この記事は、YouTubeで公開されている解説を運営者が見比べ、自分の会社で使うために整理したものです。 教えているのは、それぞれの動画の発信者です。引用した言葉は字幕で確かめ、出典の動画をその場面から再生できるようにしています。 発信者の方とこのサイトは関係がありません。くわしい手順や最新の画面は、出典の動画でご確認ください。
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