「おはよう」と打つだけで、今日の予定と次の1手が届く。社長が毎朝使っているAI秘書の作り方5ステップ
2026年10月7日(更新 2026年10月18日)·長谷川 桂介

この記事で手に入るもの
- 「おはよう」と打つだけで、今日の予定・次にやること・近い締切が返ってくるAI秘書の作り方(5ステップ)
- その仕組みを作るために、AIに渡した頼み方の文面
- サイボウズOfficeでも、Googleカレンダーでも使える「予定の渡し方」の考え方
- 作ってみてうまくいかなかったこと
この記事は、運営者(社長)が2026年9月から毎朝使っているAI秘書の実践記録です。
毎朝、パソコンを開いてまずやっていたのが、社内のスケジュールを開いて今日の予定を確かめることでした。数分の作業ですが、毎日のことです。しかも見るだけでは「で、次に何をやるんだっけ」までは分かりません。
そこで、この作業をAIに任せました。いまは朝、AIに「おはよう」と打つだけです。プログラムは1行も書いていません。作ったのは、Claude(クロード)の仲間の道具「Claude Code」です。
先に結論:毎朝これだけ打てばいい
「おはよう」と打つと、AIがこんな形で返してきます(中身は例です)。
おはようございます。今日は予定が3件あります。
■ 今日の予定
10:00 定例ミーティング
14:00 来客(打ち合わせ)
16:30 原稿チェック
■ 次にやること
10時の定例までに、先週分の数字に目を通しておくと話が早いです。
■ 近い締切
金曜:メルマガ配信
秘書に「今日どうなってる?」と聞いたときの返事に近づけるため、長く説明させないことにこだわりました。予定を全部読み上げるのではなく、「次の1手」をひとつだけ言わせています。
AI秘書でできること・できないこと
作る前に、何を任せるのかをはっきりさせておくと迷いません。うちのAI秘書の範囲はこうです。
| できること | やらせていないこと |
|---|---|
| 今日の予定を時間順に並べる | 予定を登録する・変更する |
| 次にやることを1つに絞って言う | 相手にメールや返事を送る |
| 近い締切を思い出させる | 毎朝決まった時刻に自動で動く(未設定) |
| 「今週の予定は?」にも答える |
AIが予定を読むだけにしているのがポイントです。予定表の書き出しURL(後で説明します)は読むためのものなので、AIが予定を書き換えてしまう心配がありません。登録や送信は、いまも自分でやっています。
用意するもの
- Claude Code:Claudeに、自分のパソコンの上で作業を任せられる道具です。Claudeの有料プラン(Pro:月払いで月20ドル)から使えます(2026年10月18日にClaudeの料金ページで確認。税別)。料金の比べ方はChatGPTとClaudeの違いと料金の記事にまとめました
- 予定表の「iCal(アイカル)」の書き出しURL:サイボウズOffice、Googleカレンダーなど、多くの予定表には予定を共通の形式(iCalendar)で書き出す機能があります
- 半日ほどの時間:うちの場合の目安です
作り方5ステップ
ステップ1:予定とタスクを1か所にまとめる
うちでは、会議などの予定も、自分のタスクも、全部サイボウズOfficeのスケジュールに入れています。別のタスク管理ツールは使っていません。だからそこを読めば今日やることが全部分かる。これが、この仕組みがうまく回っている一番の理由です。
予定とタスクが別々のツールに散らばっていると、AIに読ませる先も増えて面倒になります。作り始める前に「AIに読ませるのはこの1つ」と決めてしまうのがおすすめです。
ステップ2:予定表から「書き出しURL」を取り出す
AIに予定を渡す入口になるのが、iCal形式の書き出しURLです。
サイボウズOfficeの場合:管理者が設定画面で書き出しを許可すると、自分の予定を読むための専用のURLが発行されます。
Googleカレンダーの場合:Googleのヘルプによると、パソコンでGoogleカレンダーを開き、右上の設定アイコン →「設定」→ 左側の「マイカレンダーの設定」で対象のカレンダー名 →「カレンダーの統合」と進むと、「iCal 形式の非公開 URL」があります(2026年10月18日にGoogleカレンダーのヘルプで確認)。会社のGoogleアカウントで見つからない場合は、管理者が共有の設定を変えている可能性がある、とヘルプに書かれています。
ほかの予定表でも、ヘルプで「iCal」「iCalendar」「カレンダーの書き出し」と探すと見つかることが多いです。
このURLは合鍵と同じです。 知っている人は誰でも予定を読めてしまうので、人に見せたり、メールに貼ったりしないでください。Googleのヘルプでも、非公開URLは誰とも共有しないこと、誤って共有したら「リセット」で作り直すことが案内されています。うちでは自分のパソコンの中の設定ファイルにだけ書いてあります。
ステップ3:Claude Codeに「予定を読む仕組み」を作ってもらう
ここが本番ですが、やることは頼むだけです。私が渡したのは、だいたいこんな文面です。
毎朝「おはよう」と言ったら、秘書のように今日の予定を教えてほしい。
・予定はサイボウズOfficeのiCalendar URLから読む。URLは設定ファイルに書くので、
コードには直接書かないで
・返事は「今日の予定」「次にやること」「近い締切」の3つだけ
・次にやることは1つに絞る
・長い説明はいらない。秘書が口頭で伝えるくらいの短さで
Googleカレンダーを使っているなら、1行目の「サイボウズOfficeのiCalendar URL」を「GoogleカレンダーのiCal形式の非公開URL」に変えるだけで、考え方は同じです。
Claude Codeは、予定を読み出す小さなプログラムを書き、それを動かして、結果を秘書の口調にまとめるところまでやってくれます。設定ファイルの作り方の手順書も一緒に作ってくれたので、URLを貼る作業だけは自分でやりました。URLをAIとのやりとりに直接貼らずに済むので、この分け方は安心です。
ステップ4:返事の「型」を決める
うまくいくかどうかは、何を返してほしいかを先に決めて渡すことでほぼ決まります。「便利にして」と頼むと、AIは親切心で情報を盛り込みすぎます。
うちで決めた型は3つだけです。
- 今日の予定:時刻と件名だけ。場所や参加者の細かい説明はいらない
- 次にやること:1つだけ。次の予定に向けて今やっておくと楽になること
- 近い締切:数日以内のものだけ
「次にやること」を1つに絞ったのが一番効きました。3つも4つも並ぶと、結局どれからやるかを自分で考えることになり、秘書の意味が薄れます。
ステップ5:「おはよう」で呼び出せるようにする
最後に、毎回同じ頼み方をしなくて済むようにします。Claude Codeには、よく使う手順を「スキル」として登録しておける仕組みがあります。うちでは「おはよう」「今日の予定は」「次は何をやる」「今週の予定」と言われたら、このAI秘書を使う、と登録してあります。
これで、朝は「おはよう」と打つだけになりました。
AIへの頼み方をもう少し良くするコツ
作ってから調整した点も書いておきます。どれも、文面に1行足すだけです。
- 予定が無い日の返事も決めておく:「予定が0件の日は、近い締切だけを伝えて」と足すと、空っぽの返事にならない
- 分からないことは想像させない:「予定表に無いことは書かない」と一言入れる。AIはつじつまを合わせようとして、それらしい予定を作ってしまうことがあるため
- 口調を指定する:「秘書が口頭で伝えるくらい」のように、誰がどんな場面で話すかを書くと、長さがそろう
すぐに試せる頼み方の文面は、文章づくりのプロンプト集や調べもののプロンプト集にもまとめています。
まだやっていないこと
毎朝7時に自動で動かす設定は、まだしていません。いまは「おはよう」と打ったときだけ動きます。自分でパソコンを開いて打つ、という朝の習慣にちょうど合っているので、困ってはいません。
ChatGPTやGeminiでも作れる?
「AI秘書の作り方」を調べると、ChatGPTやGeminiで作る方法もよく出てきます。考え方は同じで、
- 予定を1か所にまとめる
- 予定をAIに渡す
- 返事の型を決めて渡す
の3つです。違うのは2の「予定をAIに渡す方法」で、これは道具によって変わります。この記事の方法は、Claude Codeが自分のパソコンの上でプログラムを動かし、書き出しURLから予定を読めることを前提にしています。ほかの道具で作る場合は、その道具が予定表とどうつながるかを、各社の案内で確かめてから始めてください。
よくある質問
Q. プログラミングの知識は必要ですか? A. 私は書いていません。頼み方の文面を渡し、設定ファイルにURLを貼っただけです。
Q. 費用はどのくらいかかりますか? A. Claude Codeを使うためのClaudeの有料プラン代です。Proなら月払いで月20ドル(税別、2026年10月18日に公式ページで確認)。AI秘書のために追加でかかっている費用はありません。
Q. 社員にも使ってもらえますか? A. 予定表の書き出しURLは人ごとに違うので、一人ひとりが自分のURLで設定する形になります。URLは合鍵なので、他の人のものを預からないようにしてください。
Q. 予定の中身がAIの会社に送られるのが心配です A. 予定の中身はAIに読ませているので、AIの会社に送られます。お客様の個人情報などは予定の件名に書かない、と決めておくと安心です。AIに入れる情報の線引きはChatGPTとClaudeの記事にも書きました。
まとめ
- 朝の予定確認は「毎日・同じ手順・数分」の作業で、AIに任せる最初の1件にちょうどいい
- 予定とタスクを1か所にまとめ、iCalの書き出しURLでAIに渡す。サイボウズでもGoogleカレンダーでも考え方は同じ
- 頼むときは「何を、どのくらいの短さで返してほしいか」を先に決めて渡す。次にやることは1つに絞る
- 書き出しURLは合鍵。設定ファイルにだけ書き、人に渡さない
会社全体でAIを使い始める順番はAI導入の進め方にまとめています。次は、毎週のメルマガ作りをAIに任せた話です。
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